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股関節拘縮が歩行に与える影響とは?間欠性跛行との関連性

はじめに

歩くたびに脚が痛む、すぐに休みたくなる…。そんな症状に悩まされていませんか? それ、もしかすると「間欠性跛行」かもしれない。そして、その背景には「股関節拘縮」が関係している可能性もある。本稿では、股関節拘縮と間欠性跛行の関係を取り上げたいと思う。

目次
はじめに
間欠性跛行とは?
股関節拘縮とは?
間欠性跛行と股関節拘縮の関係性
予防と対策
股関節に効くストレッチ
あとがき

間欠性跛行とは?

間欠性跛行【かんけつせいはこう】とは、歩行中に足の痛みやしびれが出て、しばらく休むと症状が軽減するという特徴的な歩行障害である。主な原因としては以下の2つがよく知られている:

  • 末梢動脈疾患(PAD)
    • 血流が悪くなり、筋肉に十分な酸素が届かなくなる
  • 脊柱管狭窄症
    • 神経が圧迫されて、しびれや痛みが出る

どちらも私たちシニア世代に多く見られる疾患で、放置すると日常生活に大きな支障をきたす。


股関節拘縮とは?

股関節拘縮【こかんせつこうしゅく】とは、股関節の可動域が制限され、自由に動かせなくなる状態を指す。原因はさまざまで、以下のようなものが知られている:

  • 長期間の安静や寝たきり
  • 変形性股関節症
  • 筋肉や靭帯の短縮
  • 手術後の後遺症

この拘縮があると、歩幅が狭くなったり、体のバランスが崩れたりして、歩行そのものが不安定になる。


間欠性跛行と股関節拘縮の関係性

一見、別々の問題に見えるこの2つであるが、実は相互に影響し合う可能性がある。

  • 股関節拘縮があると、歩行時の姿勢や重心移動が不自然になり、神経や血管への負担が増す
  • 間欠性跛行による痛みで歩行が減ると、股関節周囲の筋肉が硬くなり、拘縮が進行する

つまり、どちらか一方の問題が、もう一方を悪化させるという悪循環に陥ることもある。


予防と対策

このような状態を防ぐためには、以下のようなアプローチが有効である:

  • ストレッチリハビリで股関節の柔軟性を保つ
  • 定期的な運動で血流を促進し、筋力を維持する
  • 早期の医療相談で原因を明確にし、適切な治療を受ける

特に私たちシニア世代や運動不足の方は、日常的なケアがとても大切である。


股関節に効くストレッチ

股関節の柔軟性を高めるストレッチは、歩行の安定や姿勢改善にもつながる。
初心者でも安心してできる簡単なストレッチを以下に紹介する。


脚の付け根のストレッチ

やり方:

  1. 床に片ひざをつけて、太ももの付け根を延ばす
  2. 前傾姿勢になりすぎないよう注意!
  3. 太ももの内側が伸びているのを感じながら、30秒キープ(3セット)
脚の付け根のストレッチ

片脚立ち

やり方:

  1. 片方の脚でたつ
  2. 反対の脚は高く上げる
    転倒しないよう注意!
  3. 太ももの内側が伸びているのを感じながら、30~60秒キープ(1セット)
片脚立ち

両脚かかと上げ

やり方:

  1. 両脚で立って踵を上げる
  2. 指先ではなく親指の付け根、小指の付け根で支えるようにする
  3. 踵の内側にテニスボールを挟むことでより正しい形でトレーニングすることができる
  4. 20回繰り返す
両脚かかと上げ

開脚前屈ストレッチ
(内転筋をゆるめる)

やり方:

  1. 床に座って足をできるだけ開く
  2. 背筋を伸ばしたまま、ゆっくり前に体を倒す
  3. 太ももの内側が伸びているのを感じながら、20〜30秒キープ

ポイント: 無理に前に倒れなくてOK!呼吸を止めずにリラックスしてね。

開脚前屈ストレッチ

仰向けひざ倒しストレッチ
(股関節まわりをゆるめる)

やり方:

  1. 仰向けに寝て、両ひざを立てる
  2. 両ひざをそろえたまま、左右にゆっくり倒す
  3. 左右交互に10回ずつ繰り返す

ポイント: 腰が浮かないように注意して、ゆっくり動かそう!

ハトのポーズ
(お尻と股関節の奥を伸ばす)

やり方:

  1. 四つん這いから、右ひざを前に出して左足を後ろに伸ばす
  2. 上半身を前に倒して、前足の上に乗せるようにしてリラックス
  3. 30秒キープしたら、反対側も同様に

ポイント: お尻の奥がじんわり伸びる感覚があればOK!痛みが出る場合は中止してね。

ハトのポーズ

膝引き寄せストレッチ
(お尻と股関節の奥をほぐす)

やり方:

  1. 椅子に浅く座り、片ひざを胸に引き寄せる
  2. 両手で抱えて、背筋を伸ばしたまま10〜20秒キープ
  3. 左右交互に2〜3回ずつ
膝引き寄せストレッチ

足組みストレッチ

梨状筋&股関節外旋筋にアプローチ

やり方:

  1. 椅子に座って、片足をもう一方のひざの上に乗せる(足を組むように)
  2. 背筋を伸ばして、上体を少し前に倒す
  3. お尻の奥が伸びているのを感じながら20秒キープ
足組みストレッチ

足振りスイング
(股関節の前後の可動域アップ)

やり方:

  1. 壁や椅子の背もたれに手を添えて立つ
  2. 片足を前後にゆっくり振る(振り子のように)
  3. 左右それぞれ10〜15回ずつ

ポイント: 反動をつけすぎず、リズムよくスイングしよう!

足振りスイング

ヒップサークル
(股関節をぐるっと回す)

やり方:

  1. 足を肩幅に開いて立つ
  2. 両手を腰に当てて、腰を大きく円を描くように回す
  3. 左右それぞれ5〜10回ずつ

ポイント: 股関節の動きを意識して、ゆっくり大きく回すのがコツ!

ヒップサークル

あとがき

歩くことは、健康のバロメーター。 「ちょっと歩きにくいな」と感じたら、それは体からの大切なサインかもしれない。

股関節と歩行の関係を見直して、元気に毎日を歩いていきましょう!