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製剤技術

高齢者用製剤又は小児製剤のための製剤技術

日本の課題の一つに高齢化社会が他の先進国よりも早いスピードでやってくるというのがあります。もちろん個人差はあると思いますが、一般に高齢者は嚥下能力も低下しており、なかには入れ歯をしているために噛み砕くのが苦手な人もいるとされています。

また、2019年に成育基本法が施行され、成育医療等基本方針の骨子案に「小児用薬剤の開発」が盛り込まれました。これに引き続き、2020年に施行された改正薬機法においては、医療上のニーズが著しく充足されていない「特定用途医薬品」として小児の用法用量および剤形追加に対する助成や優先審査が行われることが示されました。このような法令の施行に伴い、日本でも小児用製剤の開発が今後は進展していくものと期待されます。

上述のような環境変化(すでに変化していますが・・・)に対応するために、高齢者や小児の患者さんに受け入れられる剤形とはどのようなものかを一緒に考えていきたいと思いました。そうした思いから選んだのがこのテーマであり、下記のような記事を掲載していますので、お読み頂ければ嬉しいです。

CONTENTS

QOLの向上に役立つ製剤技術

QOLの向上を考慮した製剤設計

嚥下しやすい高齢者/小児に優しい製剤

口腔内崩壊錠の製剤技術
口腔内崩壊錠のための苦味マスキング技術
化学的アプローチによる苦味マスキング技術

高齢者用製剤

高齢化社会に対応する製剤の特徴って何ですか?; 口腔内崩壊錠、口腔内崩壊フィルム、経口ゼリー剤はその条件を満たしている!?
口腔内崩壊錠のメリットとデメリット

小児製剤

小児製剤開発の課題
ミニタブレットの製剤設計
ミニOD錠の製造設計